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2016年の国民健康・栄養調査では「糖尿病が強く疑われる者」の割合は約1000万人と推計され1977年以降増加を認めており、糖尿病予備軍である「糖尿病の可能性を否定できない者」の推計約1000万人と合わせると計2000万人となり、成人の5人に1人は糖尿病とその予備軍と言われております。糖尿病は高血糖の状態により全身の血管が障害を受け合併症が進行する病気で、全身的な細小血管が侵されると、神経(主には手足先の末梢神経や、内臓系を調節する自律神経など)、眼の網膜、腎臓が傷害される糖尿病の三大合併症「神経障害」「網膜症」「腎症」を起こします。また、その他に大きな動脈が侵される脳梗塞、心筋梗塞や狭心症、閉塞性動脈硬化症などの大血管合併症が生じます。
糖尿病の初期は特に自覚症状はありませんので検診などでの定期的な検査が必要です。血糖値がある一定以上に高い状態が続くと口喝、多飲多尿、体重減少、だるさや疲れやすいなどの自覚症状が出てきます。また長期間放置しておくと、足のしびれ、物が見えにくい、体が浮腫むなどの慢性合併症が進行してから来る症状が出現します。その他、脳梗塞や心筋梗塞、足壊疽を発症して初めて糖尿病を診断される場合も少なくありません。
日本の糖尿病患者さんの平均寿命は全国的調査によると男性で約71.4歳、女性で約75.1歳と言われており、近年の治療の進歩により以前よりやや改善されてきておりますが、未だ日本人一般の平均寿命に比べて8年~11年短い結果となっております。虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患は糖尿病予備軍の段階から進行することを考慮しますと、治療開始が早いほどその後の状態が良くなると考えられますので早い段階からの治療をお勧めします。また健診結果などでご不安な場合もご相談下さい。また、2013年に糖尿病と癌に関する委員会より日本人の糖尿病患者さんはそうでない人と比べて1.2倍ほど癌になりやすいとの報告もあります。がんの早期発見の為にも普段より定期的な「がん検診」や「人間ドック」での検査を受けることも大事です。
糖尿病と一括りの病気の様ですが、糖尿病の病型、罹病期間、これまでの治療歴、肥満や腎機能低下の有無、インスリン分泌能、年齢やライフスタイルなど様々な要素で治療アプローチは異なります。また、2型糖尿病は加齢とともにインスリンを分泌する膵β細胞機能が年々低下する疾患であり、加齢に伴う筋肉量の低下や内臓脂肪増加など様々な影響もあり、ある程度食事療法や運動療法を守っていても血糖コントロールが徐々に悪化する事がしばしばあります。合併症の発症・進展を予防するには、血糖コントロール悪化を認めた際に速やかな治療法の見直しが必要であり、当院では有効かつより安全な薬剤選択を行い、患者様の状態に合わせてきめ細やかな治療を提供致します。
【血糖値の異常】
1) 早朝空腹時血糖値126mg/dL以上
2)75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値200mg/dL以上
3)随時血糖値200mg/dL以上
上記1)~3)のいずれかがあれば糖尿病型とする
【HbA1cの異常】
HbA1c(NGSP)6.5%以上で糖尿病型とする
血糖値とHbA1cが同一採血でともに糖尿病型であれば1回での検査で糖尿病の診断となりますが、別の日に行った検査で糖尿病型が2回以上認められれば糖尿病と診断されます(2回のうち1回は必ず血糖で確認、HbA1cのみの反復で検査では不可)
糖尿病は成因により①.1型糖尿病、②.2型糖尿病、③.その他の特定の機序・疾患によるもの、④.妊娠糖尿病に4つ分類されます。
1)、1型糖尿病
生活習慣病とは異なり、自己免疫やウイルス感染などが引き金となり膵β細胞が破壊され絶対的なインスリン欠乏に陥る糖尿病で、生存のためにインスリン治療が必要となることから以前はインスリン依存性糖尿病とも言われておりました。特徴としては、10~20代の若い人に突然発病する場合が多い病気ですが、中高年の方でも1型糖尿病として糖尿病を発症することがあります。日本人は、2型糖尿病に比べ非常に発症率が低く、1年間に10万人の中で約1.5〜2.5人、1型糖尿病を発症する方が存在すると言われています。
発症・進展の形式によって劇症、急性、緩徐進行性に分類されます。劇症と急性発症の1型糖尿病は発症後直ぐにインスリン治療が必要となり、生涯にわたり注射の継続が必要です。一方、緩徐進行1型糖尿病は内因性インスリン分泌の低下がゆっくり進行する為に一見2型糖尿病のような状態であり、間違って2型糖尿病と診断されることがあります。通常の2型糖尿病より早くインスリン分泌が低下する病態ですが、中には長年インスリン依存状態に至らない症例もあります。インスリン分泌が十分残っている期間で、血糖コントロール良好に保てるうちはインスリン分泌促進系以外の薬剤で治療を行うこともありますが、早めのインスリン治療開始が良いとされております。緩徐進行1型糖尿病は、診断が遅れて誤った治療を行うと糖尿病自体の進行を早める事もあり、緩徐進行1型糖尿病を見逃さない為には糖尿病と診断された後に1回は膵島自己抗体(抗GAD抗体)を測定しておくことが大切です。
2)、2型糖尿病
日本の糖尿病患者の約90%以上は、2型糖尿病です。
糖尿病になる要因には、遺伝的要因と環境的要因があります。遺伝的要因とは、両親や親戚に糖尿病をもっている方がいると、家族歴の無いひとより糖尿病を発症する可能性が高いということです。環境的要因とは、過食、運動不足、肥満やストレスといった生活習慣のことを言います。これらの要因や加齢が、複数組み合わさり糖尿病になると考えられています。このように2型糖尿病の場合、生活習慣も重要な要素であることから、「生活習慣病」と呼ばれています。
糖尿病の治療は食事療法、運動療法が基本となりますが、採血検査でHbA1c(2か月前から現在までの平均血糖値を反映した指標)が目標値に到達しない場合は、薬物療法を行います。2型糖尿病はインスリン分泌低下とインスリン抵抗性(血糖を下げるインスリンの効きにくさ)が共に存在し発症しており、環境や遺伝的な因子、糖尿病の罹病期間など患者一人ひとりの状態によって治療は異なります。内服治療のみで正常に近い状態を長期に維持できる方もあれば、インスリン注射で分泌を補充しないと合併症予防の目標値に到達しない場合もあります。年齢やライフスタイル、安全性など総合的に評価し、最も適した治療をご提案致します。
3)、その他の機序、疾患によるもの
遺伝因子として遺伝子異常が同定された糖尿病や、膵炎や膵臓手術後、慢性肝炎や肝硬変、先端肥大症やクッシング症候群などの内分泌疾患、ステロイドを代表とする薬剤による二次性糖尿病などがこの成因分類に含まれます。
4)、妊娠糖尿病
妊娠中に初めて発見または発症した、糖尿病にいたっていない糖代謝異常を妊娠糖尿病と呼びます。
家族に糖尿病の家族歴がある方や肥満の方、高齢出産の方に多い傾向があります。
75g糖負荷試験においてスクリーニングされ、下記の基準を1つ以上満たしている状態を言います。
・空腹時血糖値 92mg/dl以上
・食後1時間血糖値 180mg/dl以上
・食後2時間血糖値 153mg/dl以上
(※詳しくは臨床診断で妊娠中に新たに明らかな糖尿病と診断された場合と、もともと糖尿病をもっている女性が妊娠した糖尿病合併妊娠は妊娠糖尿病とは別に区分されます)
妊娠すると、胎児に十分な栄養を与えようとして血糖値が高くなったり、胎盤からインスリンを効きにくくするホルモンが分泌されます。妊娠糖尿病は放置すると巨大児や新生児低血糖、母体の妊娠高血圧腎症や帝王切開などの頻度が高くなることが明らかとなっており、厳格な血糖管理が必要です。
糖尿病の進行は、深刻な合併症(余病)を引き起こす要因となります。糖尿病の3大合併症といわれるものは、以下の3つです。
*糖尿病性網膜症
高血糖の影響で網膜の毛細血管内皮細胞が障害され、血管の壁から染み出した点状・斑状出血や血管にこぶの様に腫れる毛細血管瘤ができます。血管が狭くなり、血液の流れが緩やかになり血栓ができて、網膜出血を繰り返します。この頃は全く視覚に障害がなく、物が見えにくいなどの自覚症状はありません。その後、血管が詰まって虚血が起こると、虚血部位に酸素や栄養を送るために新生血管が伸びてきます。この新生血管は大変脆弱で出血しやすく、新生血管が破けて網膜表面や硝子体内に広がると視力に大きな影響を及ぼし失明の原因にもなります。この過程をもとに単純網膜症、前増殖網膜症、増殖網膜症と分類しますが、前増殖網膜症以降はレーザー光凝固術などの治療が必要となります。糖尿病と診断された患者さんは年に最低1回は定期的に眼科を受診し眼底検査を受ける必要がありますが、網膜症が進行の程度や血糖コントロールの状態によっては眼科医の判断で数か月~半年に1回程度の受診が必要となります。
*糖尿病腎症
糖尿病による腎臓の障害である糖尿病腎症は、他の糖尿病の合併症と同じように最初のうちは症状がありません。合併症が進んでくると尿に蛋白の一種であるアルブミンがわずかに出始める腎症第2期になります。これを放っておくと、アルブミンの量が次第に増え、腎機能はまだ保たれているものの普通の検査でも蛋白尿が明らかになる腎症第3期に進みます。腎症がさらに進めば、体が浮腫みや疲れやすさの自覚症状や、貧血などが起こる腎症第4期となり。そして最後には透析が行われる第5期に進みます。わが国では1998年以降、糖尿病腎症が新規透析導入症例の原因疾患の第1位であり、新たに透析が必要になった患者さんのうち40%以上が糖尿病腎症です。腎症進展予防には普段からの血糖管理に加えて血圧、脂質などの管理も大切です。
*糖尿病性神経障害
糖尿病のコントロールが良くないと末梢神経、特に感覚神経障害によるしびれ・痛み・ほてり・冷感などの症状がでます。最初は足の指先におこり易く、次第に手先や足の甲やすねに広がっていきます。足の感覚が鈍くなってくると、足のけがや靴擦れなどに気付かないこともあります。また自律神経が障害されると、起立性低血圧からの立ち眩みやめまい、消化器症状では胸焼けや胃もたれ、便秘や下痢などがあります。泌尿器障害では排尿障害、インポテンツ(ED)などがあります。
脂質異常症の症状には、痛みやかゆみなどの明らかな自覚症状がありませんが動脈硬化を進行させ、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症など脳血管障害や冠動脈疾患の原因となります。
脂質異常症は脂の種類によって4つに分けられます。高LDLコレステロール血症とはLDLコレステロール値が140mg/dl以上、高トリグリセライド血症とはトリグリセライドが150mg/dl以上の場合をいいます。一方低HDLコレステロール血症とは40mg/dl未満の状態の場合をいいます。4つ目に新たな項目として高Non-HDLコレステロール血症があり170mg/dl以上の場合をいいます。動脈硬化を促進するリポ蛋白を総合的に評価することが期待されており、総コレステロール値からHDLコレステロール値を減じた簡便な指標であり、食事の影響を受けにくいとされております。
LDLコレステロールには肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ働きがあり、HDLコレステロールには余分なコレステロールを回収し、血管にたまったコレステロールを肝臓に戻す働きがあります。しかし、LDLコレステロールが増えすぎると血管壁にたまり、活性酸素の影響で酸化し過酸化脂質となり血管壁へ入り込みます。そのため血管が細くなり、血栓ができやすくなり、動脈硬化を進行させます。また中性脂肪が増えると小型化したLDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減るなどの影響から動脈硬化が進行していきます。
動脈硬化は脂質異常症の他にも、糖尿病、高血圧、肥満、加齢、コレステロール、喫煙、運動不足などのリスク因子が重なると発症し易くなります。日本動脈硬化学会のガイドラインでは冠動脈疾患などの動脈硬化性疾患発症前の「一次予防」についてはリスク因子の該当する項目の個数が増えるとLDLコレステロールやNon-HDLコレステロール値の管理目標数値はより厳しくなり、動脈硬化性疾患を起こした後の再発予防である「二次予防」に対しては更に低い数値まで下げる管理が求められます。
「一次予防」の方には3~6か月食事療法、運動療法、肥満の改善やアルコールの制限など個々に必要な生活習慣改善を行っていただき、コレステロール値などが目標値に到達しない場合は薬物療法の開始を検討致します。初診の方でも動脈硬化の検査の評価で、既に動脈硬化進展が示唆される患者様にはより早期からの薬物治療開始をお勧め致します。
高血圧は心筋梗塞や狭心症などの冠動脈や、脳梗塞などの脳血管障害のきわめて重要な危険因子の一つです。
普段から塩分控え目の食事や運動が習慣などが大切ですが、血圧を測定し高い状態が続く場合は治療が必要です。日本における高血圧に起因する死亡者数は年間10万人にも及びます。日本人の死因の一位は悪性腫瘍、二位は心血管疾患、三位は脳血管疾患(脳卒中)ですが、このうち心血管死亡の約50%が高血圧に起因するものと考えられます。
140/90 mmHg以上を高血圧といい、本邦における複数の臨床研究でも140/90mmHg以上の母集団では、高血圧が心血管病死亡の危険因子となり、死亡率の上昇などが示されています。
家庭での血圧値も大変治療の参考になるといわれています。家庭血圧値での基準は診察室の基準より収縮期、拡張期ともに5mmHg低いものとなっており、また患者さんによっては「白衣高血圧」と呼ばれる診察室でのみ血圧が異常に高くなる状態があります。血圧の管理においては家庭で血圧計をご用意いただいて、測定する習慣をつけることが重要です。管理目標値は診察室で130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満(75歳以上の方は診察室血圧140/90mmHg未満、家庭血圧135/95mmHg未満)です。家庭血圧が高め、または検診で血圧が高めの方はご相談下さい。
高尿酸血症は痛風関節炎や尿路結石の原因のみならず、腎障害、心血管疾患、高血圧、肥満、メタボリック症候群に合併し易く、血清尿酸値はこれらの生活習慣病の危険因子ならびにバイオマーカーとして知られております。特に男性に多い疾患ですが、遺伝的背景や肥満・飲酒・過食などの生活習慣が関与し発症致します。
生活習慣では、肥満や過食の改善、プリン体を多く含む食品を避ける、アルコールの制限、水分を十分に摂取する、適度な有酸素運動を行うなどが推奨されます。血中の尿酸値が7.0mg/dl以上を高尿酸血症といい、尿酸値8.0mg/dlを超えると薬物療法の適応となり、痛風関節炎や腎症障害を起こさないよう尿酸値6.0mg/dl以下に保つ事が目標となります。
日本人の肥満の判定は身長あたりの体表指数;BMI(Body Mass Index)25以上とされておりますが、肥満症とは日本肥満学会で「肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要とする病態をいい、疾患単位として取り扱う」と定義されております。その健康障害には糖尿病や高血圧の他、睡眠時無呼吸症候群、脂肪肝、心筋梗塞などの動脈硬化性疾患、変形性関節症などの整形外科的疾患があります。
肥満の多くは主に運動不足や過食、食生活の偏りなどで引き起こされる単純性肥満ですが、中には甲状腺機能低下症やクッシング症候群などによる内分泌性肥満等の2次性肥満が隠れている事があり精査が必要な場合があります。
肥満において体脂肪の量より脂肪分布の違いが、より疾患の発症と密接に関連しており、特に腹腔内の内臓脂肪が増加した内臓脂肪型肥満が問題となります。内臓脂肪の蓄積に加え、高血糖、高血圧、脂質異常症のうち2つが加わるとメタボッリックシンドロールと呼ばれ心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患発症リスクの大変高い状態となり危険です。メタボリックシンドロームの診断の第一段階の基準はお臍の高さで測った「ウエスト周囲径」です。男性で85cm以上、女性で90cm以上の方は内臓脂肪面積100cm2以上に相当し該当者となります。第二段階の基準は検査で、 ①中性脂肪が150mg/dl以上、かつ/またはHDLコレステロールが40mg/dl未満、 ②収縮期血圧が130mmHg以上、かつ/または拡張期血圧が85mmHg以上、③空腹時血糖値が110mg/dl以上の3つのうち、2つ以上の項目が当てはまる方はメタボリックシンドロームと診断されます。
肥満の治療には運動習慣を増やして頂くことも大事ですが、バランスの良い適正な栄養を摂って頂けるよう必要に応じて継続した栄養指導や、普段より体重表をつけて頂くなどで、食生活の「ずれ」や「くせ」を修正することが大切です。
各種健康診断についてはお問合せ下さい。
1)季節性インフルエンザワクチン ※予約不要
・R5.10/2~令和5年度接種を開始いたします。
※仙台市外在住のご高齢の方は市区町村により負担金が異なります。
お住まいの自治体へご確認の上、問診票をご持参ください。
2)コロナウイルスワクチン ※完全予約制
・R5.9/20~秋接種を開始いたします。
・接種期間は厚生労働省ホームページをご覧ください。
3)肺炎球菌ワクチン 帯状疱疹ワクチン ※予約制
・通年予約を承っております。
ED治療、AGA治療などご希望の方はご相談ください。(※以下すべて税込価格)
・ED治療
シアリス(10mg):1錠 1,650円
タダラフィル(10mg):1錠 1,400円
・AGA治療
フィナステリド(1mg):1箱28錠 5,500円
デュタステリド(0.5mg):1箱30カプセル 6,000円
※自費診療のみで受診の場合は、初診料3,000円、再診料1,000円を頂戴いたします。